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陸ノ章

唯一無二の裁判官

其ノ47

 リアル閻魔大王は……でかかった。
「巨人!?」
 思わず叫んでしまい、焦って両手で自分の口をふさぐ。
 秦広王に案内されたのは、体育館ほどの広さがある円形の部屋だった。壁にはずらりと鬼の顔の彫られた扉がいくつもいくつもつらなっており、やたら高い天井は吹き抜け。その高さのせいで、天井は闇の中へ吸い込まれていて見えなくなっていた。
 窓も柱もない円形の室内を照らしているのは、上向きで点々と螺旋を描く、壁から突き出た片手型の燭台だ。いちいちすごいインテリアセンスだ。
 そんな不気味センスの室内の真正面、玉座におわします閻魔大王は、縮尺が間違っているんじゃないかと思うほどに巨大だった。たぶんあの大きさは、鎌倉の大仏か奈良の大仏。間違いなくあれ系の大きさはあると思う。
 激辛ラーメンのスープみたいな色の肌。ふさふさの太い眉は、眉間の皺から重力に反して逆八の字型。ぎょろりと大きなふたつの眼に、くっきりと浮かぶ頬骨。怒ってるのか笑ってるのか判断に困る口は大きく開かれ、歯がむき出していて、胸まで下がる顎鬚をたくわえている。
 頭には「王」と彫られた重そうな漆黒の王冠をかぶり、光沢のある朱色の衣服に黄金の帯というお姿だ。そんなお姿の大王は、右手に金の笏(しゃく)を持ち、優美かつ豪勢な彫り物のほどこされた、これまた足が鬼型の巨大テーブルを前にして金色の玉座に座っていた。玉座の背もたれは、ここが地獄であることを裏切らない炎型。その椅子自体が、二階建てのビルくらいはありそうだ。大げさじゃなく、とにかくなにもかもがでかすぎる!
 でも、そんな巨大な閻魔大王の足元にいるのは、普通の縮尺の二人の大人男子だ。どうやらここで大きいのは、閻魔大王だけっぽい……とまで考えて、はたと気づく。ちょっと待て。わたしの記憶が正しければ、閻魔大王は不老不死の男子で、顔にはお面をつけてるんです〜とかなんとか、役人のハイコウが言ってなかったっけ? だとしたらその男子、こんなにでかいってこと? うっそ、なにそれ。どういうことだ!?
「でかいねえ」
 わたしの前にいる竹蔵が、驚くでもなく妙にしみじみとした口調でつぶやいた。そんな竹蔵の隣のハシさんを見ると、なぜか両手を合わせて……拝んでる! なんで!?
「ハ、ハシさん、なんでそれ」
 あの人、極楽方向とは真逆な人ですから!
「……ありがたいではないですか。いやあ、ここまで来たのですなあ」
 よくわかんないけど、感無量みたいだ。
 秦広王が初江王に右手を差し出した。すると初江王はため息まじりで、筆を渡す。筆を持った秦広王は、迷うことなく大王の前まで歩いていく。いまだ鬼コスプレのままの初江王は、わたしたちを振り返ると「こちらへ」とうながす。わたしは竹蔵とハシさんのうしろに隠れながら、室内の中央めがけておそるおそる歩く。と、ふいに雨市が初江王を呼び止めた。
「一服したいんですけど、いいですか? 妙な緊張感で落ち着かないんですよ」
 雨市に向かって、初江王はうなずいた。
「ええ、かまいませんよ。どうぞ気楽に……と言っても、なかなかに無理のあることでしょうが」
 雨市はたばこを出してくわえ、火をつける。初江王はそれに乗じるかのように立ち止まり、こっそりささやいた。
「……わたくしが予想するに、本日は裁判ではありません。たんに大王が、本物の筆を手に入れたあなたがたに謁見したいだけでしょう……。というよりも、主にあなたに」
 そう言って、わたしを見つめる。は? なんで!? 
「なんでさ?」
 訊いたのは竹蔵だ。
「秦広王どのは、ずっとわたくしを尾行しておりました。筆がいつまでも見つからないので、わたくしは阿弥陀如来さまへ助けを求めるお手紙をしたためたのです。そのことに大王はへそを曲げてしまわれて、わたくしは左遷され、こうして極卒の仲間入り。ともかく、そのようないきさつがありまして、わたくしを見張っておればそのうちに如来さまの使者と接触するだろうと、大王はお考えになったのでしょう。まあ、案の定このとおりなのですが」
 ふうと息をつき、続ける。
「いかんせん、大王は不老不死で長い間生きており、変化のない日々をお過ごしです。ですので、人間界からの娘などという存在は、大王にとってはその……たいそう興味深いのです。ですからわたくしはこのようなことになる前に、あなたをすぐさま戻すつもりだったのです。……無理でしたけれども」
 ふふと弱々しい笑みを見せてから、ふたたび歩きはじめた。わたしたちも着いていく。
 だんだん中央に近づいく。当然、閻魔大王の巨大さも間近になってきた。自分の身がこれからどうなるのかまったく予想がつかないから、怖すぎていまにも意識を失いそうだ。いや、失わないけどさ!
「椿」
 竹蔵が口を開いた。
「ずっとアタシのうしろに隠れてな。名前を呼ばれても知らんふりしとくんだよ」
「えっ? そ、そうしたいのは山々だけどさ。でももうこれ……」
 どう考えても状況的に無理だから!
「竹蔵の言うとおりにしとけ、椿」
 雨市が言う。二人の意見が一致した記念すべき瞬間だ。
「わ、わかったっす」
 とうとう室内の中央へ着いてしまった。直後、どーんと幾重にも重なった銅鑼の音が、どこからともなくひびきわたる。いつまでも鳴り止まない音が静かにフェイドアウトしたのと同時に、お面のはずの大王の口がはっきりと動いた。

 ───ご苦労であった……と申したいが

 地鳴りのような声がこだました。ハイコウの嘘つきめ。あれのどこがお面なのさ!

 ───(……余計なことを)

 ぼそりと吐き捨てる。ん? なんかいま、聞き捨てならない言葉が聞こえたような気がするんだけど?
 秦広王は両袖の上に載せた筆を、大王へ向けて高くかかげた。大王はテーブルから巨体を乗り出すと、指でそれをつまむ。瞬間、筆は主を見つけて喜ぶかのごとく激しく輝き、あれよという間に大王サイズにおさまった。連発されるイリュージョンにまだ慣れなくて、驚きの声をあげそうになるのを必死に堪えた。
 バン、と音をたてて、大王は筆をテーブルに置いた。そのとたんに「はあ」と深く嘆息し、どっしりと玉座に腰掛けると、さも面倒そうな口調で告げた。

 ───人間界の娘、いるのであろう。前へ出ろ!

 さっそく呼ばれた! 無言で息を殺しながら、竹蔵のうしろで縮こまる。

 ───おらぬのか? おい、秦広王、どうなっておる! そなたはずっと初江王を見張っていたのではなかったのか? 初江王が接触した娘を、必ず連れて来いと申したはずじゃ!

「おられますぞ」
 さらっと答えた秦広王は、指でわたしをしめした。大王は帯から巨大虫眼鏡を取り出し、またもや身を乗り出すとレンズをわたしへ向けた。恐っ!
「ちょっといいか?」
 すっと雨市が進み出た。大王の虫眼鏡が、今度は雨市に向けられる。

 ───……下々の人間め、邪魔くさい、なんじゃ!? 本日は裁判ではないぞ。貴様の罪名のしるされた帳面も、余の手元にはまだない。手元にないのでな、貴様に己の行いを見せつける浄玻璃の鏡も、本日は出さぬ!
「……帳面ってな、閻魔帳か? なんでもいいぜ、まあ、ぐだぐだしゃらくせえこと言うな、大王よ」
 雨市は短くなった吸い殻を床に放ると、どこか投げやりな態度で革靴でつぶす。
「どうせすぐに、俺が娑婆でなにをしてきた野郎なのか、あんたにはわかっちまうんだ。なら、あんたの手間を省いてやるよ。俺は間違いなく地獄行きだし、それで文句はねえよ」
 初江王への丁寧な対応はどこへやら、今度はふてぶてしい態度をあらわにして続ける。
「くだらねえ時間は割いちまって、先に教えてやるよ。たしかにそいつは娑婆で生きてる娘だ。あんたの筆を探しまわってたついでに、うっかり俺が拾っちまっただけだ。そいつが如来の使者だたっとしても、俺は微塵も興味がねえよ」
 失笑をもらして、続けた。
「そいつのおかげで、山ほど苦労した。いっそ肉体に乗り移ろうかとも思ったけどな、他人の身体で生き返ったところで、俺にはたいしてやりてえこともねえ。こんな反吐が出るような人生、さっさと終わりにしてえのさ。だから目障りなそいつには、さっさと娑婆に戻って欲しいんだよ」
 まるで、心底そう思ってるみたいな口振りで、雨市は冷たく言い放った。わたしを見る雨市は、憎々しげににらんでいる。
 これ、ほんとに演技? そうなんだろうけど、不安になってきた。でも、これから自分の言うことは全部嘘だと雨市は言ったのだ。だったら、それを信じるしかない。

 ───余のこの筆を探しておったと言うことは、貴様は極楽行きの褒美が欲しかった者のひとりか。己の欲と我が身のかわいさのために、余の筆を探しまわった間抜けの一人というわけか。

 虫眼鏡を帯に突っ込んだ大王は、雨市を試すかのように、にやりと口角を上げて笑んだ。雨市は軽く舌打ちをする。
「俺のためじゃねえよ」
 そう言って息をつくと、目を伏せた。
「馬鹿な男と心中した、不憫な妹のためだ」
 ───え。
 どくんと心臓が跳ねた。セツさんがどうして死んだのか、その理由がこんな形でわかってしまった。
 信じられない。あの優しくてかわいらしいセツさんが、心中? なんで!?

 ───ほう? まあ、それが嘘であるか否かはすぐにわかるであろうしな。それはともかく、貴様はそこの男の恰好をした娘を、さっさと人間界へ戻したいということなのだな?
「そうだ」
 迷いなくきっぱりと言いきった。竹蔵の肩越しに大王の顔を盗み見ると、奇妙な笑みが広がっていく。

 ───ふうむ、おかしいのう。貴様、ここへ来る途中、男の恰好をした華奢な者と手をつないでおったではないか。その華奢な者はまさしく、秦広王の指した娘であった。それを、余はこの二つの眼でしかと見たのだ。しらばっくれたところで無駄であるぞ?

 うっそ。なんで知ってんの!?
 雨市が絶句する。と、ハシさんがはっと息をのむ。どうしたんだいと竹蔵が訊くと、ハシさんは声をひそめた。
「……地蔵でございます」
「えっ」
 ハシさんはわたしを振り返り、真剣な顔で念を押した。
「地蔵は閻魔さまの化身でございますよ。すっかり忘れておりました。ですから、橋におられた地蔵のあれらは、大王さまの化身だったのでございます」
 えええ……じゃあ、ずっと見られてたってことになるじゃん!

 ───貴様、嘘をついておるな? その娘を戻したいばかりに、余に嘘をついておるのであろう。人間界での貴様の行いのみ余は裁く運命にあるから、この世界での嘘は罪名に増えない。とはいえ、嘘は嘘。余を騙そうとは見上げた根性だ。

「ハハッ、しゃあねえな」
 それでも雨市は慌てるどころか、吐き捨てるように笑って見せた。
「そいつは俺に惚れてんのさ。だから、如来の使者だっつーそいつと仲良くしときゃ、もしかすればあんたか如来にうまいことつけこめて、妹を極楽へ行かせられるかもと考えただけだ。だから、さっきは手をつないでやったのさ。どうせ本物の筆を俺が見つけたところで、極楽行きの褒美はもともと最初に手にした野郎に与えられんだろ?」
 あれ? 雨市、そのこと知ってたんだ。不敵な笑みを浮かべる大王は、指先で筆軸をなぞる。

 ───筆は余に申しておる。見つけたのは大柳という名の男。貴様ではないそうだ。なのに、どうして貴様がこれを手にした?

「西崎って野郎が隠してたんだ。隠しとけば裁判は滞る。実際そのとおりじゃねえか。けどよ、さっきも言ったけど、俺は自分の人生に反吐が出そうなんだよ。さっさと終わりにしてえんだ。だから、そいつから奪ってやったって寸法だ。褒美がもらえるかどうかはわからなくても、あんたには会える。裁判じゃなくて、いまみたいにな。そう考えた利口な俺を、褒めて欲しいぜ」
 つんつんと筆を指でつつきながら、ぎょろ目を細めた大王は、ずいぶん沈黙してから、口を開いた。

 ───では、貴様はその娘を、利用しただけだと言うのか?

「まあ、そういうことだ。本物の筆を見つけたうえに娑婆の娘と一緒となれば、うまくすればあんたと直接話せるだろうと予想つけたのは本当だ」
 じくじくと雨市の言葉が胸に刺さる。嘘だとわかってはいても全然それっぽくないから、もしかしたらこれまでの雨市のほうが、全部嘘だったような気がしてきた。
 櫛をくれたり、足にハンカチを巻いてくれたり、守ってやると言ってくれた雨市のほうが、嘘だったとか? いやいやいや……どうしよう、わかんなくなってきた。 竹蔵のうしろで呆然と立っていると、大王は強い声音で雨市に訊ねた。

 ───貴様はその娘が、邪魔なのだな?

 ひやりと心臓が冷える。わたしはぎゅっとまぶたを閉じた。
「そうだ。なーんにもできねえ娘だし邪魔くせえ。色気もねえしかわいげもねえ。気も利かねえし、なにしろ使えねえ。そいつが如来の使者だなんて笑えるぜ。違うんじゃねえのか? たぶんほかにいると思うけどな。頭がキレて思いやりがあって、それこそ如来みてえな娑婆の娘がよ」
 なんかそれ、雨市の本音に思えてきた。どんよりした気分でうなだれそうになった矢先、竹蔵が振り返った。
「……椿」
 にんまりと嬉しそうに笑う。
「……残念だけど、ありゃ本音だよ」
 そういうのいいから。いまはそういうダメ出しいらないから!
 つんつんと筆をつつく大王が、意味ありげに唇を弓形にさせた。そのテーブルの下、秦広王の隣に立っている初江王の表情は、ものすごく不安そうだ。微妙な静寂が流れた次の瞬間、大王がゆっくりと玉座から立つ。巨体をあらわにして筆を左手に持つと、天にまでとどきそうな声音を放った。

 ───明日より裁判を開始する。手はじめに裁くは、余の筆を手に入れた大柳雄一郎なる男。以下、もっとも古い年代の死者の帳面を、向こう一万人分用意すべし。

 大王の足下、左右に立つ二人の男子は、両手を合わせた袖を頭上にかかげて頭を垂れた。まるで虫を見下ろすかのように、大王は雨市に視線をそそいだ。

 ───貴様。下々の面白い男よ。余に嘘をついているのかいないのか、いまの余には判断つきかねる。この世界での嘘は浄玻璃の鏡も見抜けぬのでな。さっさと裁いてしまいたいところではあるが、余の筆をもっともはじめに手に入れた者ではないから、貴様の裁判までまだずいぶんと刻があろう。貴様は保留と見なす。よって己の裁判の刻までは、ここに滞在するがいい。

 ……え?
「いいぜ。けど、そこにいる奴らはどうすんだ?」

 ───無論、その者どもも滞在していただく。して、娘。

 巨大な指が、わたしに迫った。

 ───おまえは人間界へ戻してやろう。

「まっ」
 ……っじで?
 大王と目が合ってしまった。すぐにそらして雨市を見る。すると、雨市はどこかさみしげに、でもいつもみたいな優しい表情で微笑んだ。その顔を目にした瞬間、どうして雨市を一瞬でも疑ったんだろうって、自分で自分に腹が立ってきた。まったく、わたしは大バカ野郎だよ! 改心のついでに、あらぬダメ出しをした竹蔵の背中をぎゅうとつねってやった。
「ちょっ、なんだい」
「さっきの嘘の仕返しだもんね」
 竹蔵がにやりとした。
「なんだい、もう察したのか。つまんないねえ、あんたはほんとに」
 つまらくていいんだよ! と、心の中で叫んだ直後。

 ───ただし。

 大王が付け加えた。ただし?

 ───ただし、娘。そなたが如来の使者であるのかないのか、いまの余には判断つきかねる。如来に確認の書を届けさせるゆえ、余のもとに返事が戻るまでの間、そなたにも滞在していただこう。使者であったならば、それなりの褒美を持たせなければならぬ。余にも自尊心はあるのだ。わかるな?

 わかるな? とか訊かれても困る。道理にはかなってるっぽいけども、嫌な予感しかしない。
「……は、はあ」
 でも、ここでいきなり帰るはめになるよりも、みんなと離れる心の準備ができるから、そのほうがいいかもしれない。もちろん長引いても困るけど、心残りのないように去りたいもんね。
「り、了解すっ」
 敬礼して答えると、なにをやってるんだと言わんばかりに雨市が顔をしかめた。瞬間、大王が笏をテーブルに叩きつける。それを合図にしたかのように、玉座の右横の扉が勝手に開いた。姿を見せたのは、鮮やかな衣服に身を包んだ四人の女子だ。両袖で顔を隠しつつ、音をたてることなくこちらに近づいてくる。やがてわたしたちの真正面に女子たちが立ったとき、大王が言った。

 ───世話をする者どもだ。わからぬことがあれば訊ねよ。

 一人を残し、三人の女子が顔を見せる。一人は小柄でずいぶん若く、ほかの二人はハシさんくらいの年齢だ。もしかしてこれが例の……女官とかいう方々か?
 セツさんに似たかわいらしい小柄な女子が、わたしを見るとにっこり微笑んだ。
「玉瀾(ぎょくらん)と申します。なんなりと申しつけくださいませ」
 ハシさんと竹蔵にも、厳格そうな女子たちがそれぞれ自己紹介をする。そして、最後まで顔を隠していた女子が、雨市の目前でゆっくりと顔を上げた。その姿を目にした瞬間、わたしは固まった。
「礼鈴(れいりん)と申します。刻に限らず、なんでもお申しつけくださいませ」
 そう言った女子は、どことなく雨市の元カノ、清楚女子に似ていた。よく見れば似ていないけど、全体的な雰囲気が似ていたのだ。
 竹蔵がにやにやしながら、わたしの肩をつついてきた。
「おやおや。面白いことになってきた」
 面白くないよ!
 そんな美女な大人女子を見る雨市は、まるっきりの無表情だった。なんとも思っていないのか、それとも好みすぎて固まっているだけなのか、大王じゃないけどいまの余には判断つきかねる……。
 顔面が蒼白していくわたしを、大王がさも楽しげに見下ろしていたなんて、このときのわたしには知るよしもなかったのだった。

 

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